冷蔵庫を新しいものに買い替えても電気代が変わらない!?
そう感じたのは年間消費電力の測定方法が変わったからかもしれません。
家電の省エネ化が謳われ、環境省も家電の買い替えを推奨しています。
買い替えを決意し、家と電気屋の冷蔵庫の年間消費電力を比較してみると「電気代が変わらない!?」と驚いたかもしれません。
2006年以前の消費電力の測定方法では、実際に使用する電力より約4分の1も安く表示されるのです。
電気代が変わらないからと冷蔵庫の買い替えを中止してしまうと、多く電気代を支払うことになり損をしてしまいますよ。
実際の電気代の差を確認し、比較の仕方もマスターしてしまいましょう!
省エネについても詳しくなり、この記事を読み終える頃には地球に優しいあなたになっていることでしょう♪
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冷蔵庫を買い替えても電気代は変わらない?
冷蔵庫の買い替えで電気代が減らせると聞いたのに、16年前に買った家の冷蔵庫と電気代が変わらない…。むしろ高いのでは…?
家の冷蔵庫と電気屋の冷蔵庫の年間消費電力の表示を確認して驚いたあなた!
そう疑問を抱いたのは、年間消費電力の測定方法が変わったからかもしれません。
どういう意味なのか、すぐに理解することは難しいですよね。
しかし、家庭で消費する電力の14.2%を占める冷蔵庫の買い替えとなれば、慎重に納得できる買い物をしたいはず。
ここでは新旧2つの冷蔵庫を例に、「買い替えても電気代が変わらないのでは?」と疑問を抱いた原因をわかりやすく説明していきます。
「電気代が変わらないから…。」と買い替えることをあきらめると、そのまま多く電気代を払い続けることとなり、損をしてしまう可能性もありますよ。
正しい電気代の計算方法を知り、納得して新しい冷蔵庫を迎え入れ、電気代の節約を目指しましょう♪
電気代が変わらないと感じる原因は測定の変化にある!
ここでは比較するため、同じ三菱電機製のもので、容量も同程度の冷蔵庫を2つ、例としてあげさせていただきました。
以下はそれぞれの冷蔵庫の容量と年間消費電力量をまとめたものです。
【旧】2006年販売冷蔵庫 | 【新】2021年販売冷蔵庫 | |
冷蔵庫 | 三菱電機 MR-A41J-S | 三菱電機 MR-CD41BKG-BR |
容量 | 407L | 405L |
年間消費電力 | 170kWh/年 | 298kWh/年 |
表の年間消費電力の項目を見て「あれ?」と思いませんでしたか?
きっとあなたも、家の冷蔵庫と電気屋さんにある新しい冷蔵庫の年間消費電力を比べて「あれ?」と思ったのでしょうね。
それもそのはず、2006年に販売された古い冷蔵庫の方が、2021年の新しい冷蔵庫よりも年間消費電力が低く表示されています。
これを電気代に直すといくらになるのでしょうか。
電気代を計算するにあたって、全国家庭電気製品公正取引協議会が定めている新電気料金目安単位(27円/1kWh)を使用していきます。
- 【旧】2006年販売冷蔵庫…170kWh/年×27円=年間4,590円
- 【新】2021年販売冷蔵庫…298kWh/年×27円=年間8,046円
ほら!今使っている冷蔵庫の方が年間3,456円分安いのよ。省エネの物を購入していたんだわ!急いで買い替える必要はないわね。
確かに、これでは冷蔵庫を買い替えることで電気代が変わらないどころか、高くなってしまうように感じますね。
しかしそれは違います!そう感じるのは年間消費電力の測定方法が変わったからなのです。
次からは測定方法がどのように変わったのか見ていきましょう。
年間消費電力の測定方法はどのように変わったのか?
冷蔵庫の年間消費電力の測定方法は2006年と2016年に改定されています。
驚くことに2006年より前の測定方法は、中身が空で製氷機も使用しない、ただ冷蔵庫に電源を入れただけの状態で測定したものでした。
全く実生活に則していないな…。そんな状態で測定された消費電力なんて、あてにならないよ!
そうなのです。実際に食品を入れて使用すると、その消費電力は何も入っていない状態の約4倍にもなります。
より実生活に則した測定となるよう、再度2016年3月に冷蔵庫の測定方法が改定されました。
どのように変わったのか、以下の表にまとめてみました。
新測定方法 | 旧測定方法 | |
周囲温度 |
平均:25℃ (32℃:205日/16℃:160日) |
平均22.4℃ (30℃:180日/15℃:185日) |
投入負荷(測定時に冷蔵庫に入れる中身の量) |
冷蔵室:12g/L 冷凍室:4g/L |
冷蔵室:約6.7g/L 冷凍室:約6.25g/L |
扉開閉回数 |
冷蔵室:1回(負荷投入)/試験時間中 冷凍室:1回(負荷投入)/試験時間中 (各1分間) |
冷蔵室:35回/日 冷凍室:8回/日 (各10秒) |
周囲温度に関しては、新測定方法の方が旧測定方法の温度よりも高くなっています。
年々気温が上がっている現在の状況に合わせられたのですね。
他にも測定時に冷蔵庫に入れる中身の量(投入負荷)や扉の開閉条件が変わっています。
この変更により、実際に使用する電力に近い年間消費電力の表示が可能となったのです。
2016年以前の冷蔵庫の年間消費電力は、実際にかかる電力よりも安く表示されていたということか!
だから電気代が変わらないように感じたのね!納得!!
2006年以前の冷蔵庫の年間消費電力は実際に使用している電力よりも安く表示されていたことはわかりましたね。
しかし、冷蔵庫を新しく買い替えることで本当に電気代を節約できるのでしょうか?
次項では冷蔵庫の買い替えで電気代が節約できるかを、実際に確認していきます。
電気代の確認と聞くと億劫に感じてしまうかもしれませんね。
しかし、冷蔵庫の電気代は環境省が提供するサイト「しんきゅうさん」を使用することで簡単に確認できますよ!
自分で難しい計算をする必要はないので、次項からの内容も気楽に確認してくださいね♪
冷蔵庫買い替えによる電気代比較はしんきゅうさんで!
2006年に販売された冷蔵庫を2021年に販売された冷蔵庫に買い替えることで、電気代を年間約1万円節約できます。
実際にどのような変化があるのか比較していきましょう。
2006年と2021年の冷蔵庫を比較!年間約1万円の節約効果
比較する為のツールとして環境省が提供するサイト「しんきゅうさん」を使用します。
前項でも例としてあげた新旧2つの冷蔵庫で比較していきましょう。
【旧】2006年販売
三菱電機 MR-A41J-S
容量:407L
【新】2021年販売
三菱電機 MR-CD41BKG-BR
容量:405L
手順は簡単!2つの冷蔵庫のメーカーや容量等の情報を「しんきゅうさん」に入力し、比較するをクリックするだけ。
出てきた結果を以下の表にまとめました。
年間消費電力量 | 年間電気代 | |
【旧】2006年販売冷蔵庫 | 610~680kWh | 18,910~21,080円 |
【新】2021年販売冷蔵庫 | 298kWh | 9,240円 |
差 | 約312~382kWh省エネ! | 約9,670~11,840円お得! |
年間消費電力量が170kWhと表示されていた2006年販売の冷蔵庫ですが、2022年現在の測定方法ではなんと610~680kWhにもなってしまうのですね。
「買い替えても電気代は変わらない。むしろ高くなるかも…!」と思っていたものが年間で約1万円もお得になるのです。
今回は販売年が15年差のものを例として見てきました。これが20年~30年差となると、さらなる節約効果が期待できます。
冷蔵庫の値段も考慮しながら、買い替えを検討していくことをおすすめしますよ!
最新の冷蔵庫は省エネ性能がアップ!電気代もお得に♪
前項で確認してきた通り、冷蔵庫を買い替えることで電力量、電気代を節約できるとわかりましたね。
最新の冷蔵庫は省エネ技術が進歩し、省エネ性能が高くなっています。
省エネ性能がアップしたとはよく聞くけれど、実際にどのような省エネ技術があるのかな?
家電全般が省エネなものになってきていることは知っているけれど、詳しいことはよく分からないというあなた!
冷蔵庫の省エネ技術とその効果を知っておくことで、冷蔵庫を買い替える際にきっと役に立ちますよ。
以下で省エネ技術とその効果について紹介していきたいと思います。
インバータ機能
冷蔵庫を冷やす仕組みの肝であるのがコンプレッサーです。
従来の冷蔵庫は、そのコンプレッサーが一定の回転数で動いていました。
しかしインバータ機能が搭載されたことにより、コンプレッサーの回転数を状況に合わせて変化させることが可能になりました。
庫内がよく冷えている時は回転数を抑え、冷蔵庫の開閉等により庫内の温度が上がった時は回転数を上げるといった、きめの細かい運転ができます。
インバータ機能が搭載されている冷蔵庫かどうかはどのように確認できるの?
僕らは消費電力が50Hzの時も60Hzの時も変わらないのが特徴!「100/100W 50Hz/60Hz」等と表示されているよ。
自動省エネ運転
周囲の状況や使い方に合わせて冷蔵庫が自動で省エネ運転に切り替わります。
長時間扉の開閉がない時や、周囲の温度が下がった時、庫内がよく冷えている時等は省エネ運転に切り替え、消費電力を抑えてくれます。
自分で省エネ運転をしてくれるだなんて、とても賢いですよね♪改めて家電の技術進歩に驚かされます!
断熱材
性能が高い「真空断熱材」と呼ばれる断熱材を使用することで、冷蔵庫が外部の温度に影響されにくくなりました。
真空断熱材は、従来のウレタン製の断熱材よりも、熱伝導率を約10分の1に抑えられます。
冷蔵庫周辺の温度が上がったとしてもあまり電力を消費することなく庫内を冷やせるので、電気代も安く抑えられますよ。
冷蔵庫を新しく買い替える際は、どのような断熱材が使用されているかも要チェックです!
冷蔵庫の買い替え以外で電気代を節約する方法5点
冷蔵庫の買い替え以外にも、冷蔵庫の周辺や中の環境を見直すことで電気代を節約できます。
ここでは、冷蔵庫の買い替え以外で電気代を節約する方法にはどのようなものがあるのかを見ていきましょう。
冷蔵庫の買い替えにプラスして節約方法を取り入れることで、一層電気代の変化が感じられ、達成感を得られますよ!
塵も積もれば山となります!実際にどのようなことをすればいいのか、一緒に確認していきましょう♪
設置場所を見直す
冷蔵庫は涼しい場所で、できるだけ壁から離して設置するようにしましょう。
冷蔵庫自体の温度が高くなると、冷蔵庫がそれを下げようとして余計な電力を使い、電気代が上がってしまいます。
直射日光のあたる場所やガスコンロ等の近くに冷蔵庫を設置しているあなたは、設置場所を見直すことをおすすめします!
また、冷蔵庫は放熱しながら運転しているため、周囲に壁等の障害物があると熱を逃がせず、冷蔵庫自体の温度を高くする原因となってしまいます。
冷蔵庫の中を整理整頓する
冷蔵庫の開閉時間・回数を減らすため、また、庫内の冷気の循環をよくするために整理整頓を心掛けましょう。
冷蔵庫の開閉は、外気を取り込み、庫内の温度を上げることにつながります。
庫内の温度が上がると、再度冷やすために電力を多く消費し、電気代が高くなってしまいます。
私はズボラながらも、100均で購入したボックスを冷蔵庫に設置し、材料をボックス毎に分別して入れる、ということだけはしています。
どのようなメリットがあるかというと、以下の通りです。
どれも電気代を節約することにつながっていますよね。
整理整頓というと大変そうに聞こえますが、100均で購入したボックスを冷蔵庫に設置するだけ!それだけで電気代を節約できるのです!
難しく考えすぎず、是非やってみてくださいね♪
冷蔵庫の中に入れるものを見直す
熱い物はしっかりと冷やしてから冷蔵庫に入れるように心掛けましょう。
熱い物をそのまま冷蔵庫に入れると、庫内の温度が上がり、それを下げるために余計な電気代がかかってしまいます。
小さなお子さんがいる、もしくはお仕事等で忙しいあなたは、朝のうちに夕ご飯を作ったり、たくさん作り置きをしたりすることもあるのではないでしょうか。
そんな場合でも、作った後すぐに料理を冷蔵庫に入れることは避けて、しっかり冷ますのが理想です。
作った料理を鍋ごと氷水に浮かせたり、入れる容器の材質を工夫したりすることで比較的早く冷ませますよ。
設定温度を調節する
冷蔵庫を冷やしすぎると無駄に電力を消費してしまいますので、室温に合わせて冷蔵庫の温度を適切に設定しましょう。
設定温度が「強」になっている場合は「中」にすることで電気代を節約できます。
冬は設定温度が「弱」でも十分に冷える場合がありますよ。
庫内の温度を温度計で確認し、設定すると良いでしょう。以下は冷蔵庫の適正温度です。
冷凍室 | -18℃~-22℃ |
野菜室 | 3℃~7℃ |
冷蔵庫 | 1℃~5℃ |
設定を弱くしても以上の温度内におさまっていれば十分冷えていると思っていいでしょう。
冷蔵庫の設定温度が変更できるとは知らなかったな…。どうやって変更するんだ?
扉にデジタル表記されていて、上下ボタンで設定できるわ!庫内に「弱・中・強」のダイヤルがついている機種もあるわね!
デジタル表記部分を触ったことすらないというあなた!これを機に、現在設定温度が「弱・中・小」のどれに設定されているのかを確認してみてはいかがでしょうか。
機種によっては「夜間モード」という設定を有する冷蔵庫もあるので、うまく活用することで電気代を抑えられますよ。
冷蔵庫の背面を掃除する
冷蔵庫の背面や上部にある放熱部分の周辺にほこりが溜まると、冷蔵庫の冷却機能に影響が出る場合があります。
冷蔵庫の設置状況やサイズによっては掃除しづらいと思いますが、定期的に掃除をすることで電気代を節約できますよ。
冷蔵庫は思っているよりも簡単に動かせるといえど、実際に動かすとなると億劫ですよね…。
電気代節約の為にも、年に1度の大掃除で大量のホコリを見ることを防ぐ為にも、夫婦で冷蔵庫を動かす共同作業をし、絆までも深めてしまいましょう!
まとめ
- 冷蔵庫を買い替えても電気代が変わらないと感じたのは、年間消費電力の測定方法が変わったことが原因の可能性がある
- 2016年以前の冷蔵庫の年間消費電力は、実生活に即していない測定方法で測定されたものであり、実際にかかる電力よりも安く表示されている
- 冷蔵庫の電気代の比較は、環境省が提供する「しんきゅうさん」というサイトを使用することで簡単に行える
- 2006年に販売された冷蔵庫を2021年に販売された冷蔵庫に買い替えることで、年間約1万円節約できる
- 冷蔵庫自身が状況に合わせて運転をコントロールする等の機能が搭載され、省エネ技術がアップしてきている
- 冷蔵庫を買い替える以外にも、冷蔵庫の周辺や中の環境を見直すことで電気代を節約できる
冷蔵庫を買い替えても電気代が変わらないと感じた原因はわかりましたか?
「どうせ変わらないから…。」と買い替えることを中止せずに、1度調べてみてよかったですね!
冷蔵庫を省エネなものに買い替えて、電気代を安くすると共に、地球のことも労ってあげましょう♪
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