いつからかイライラするし疲れやすくなった気がするわ。
あなたは肥満、肌荒れ、慢性的な下痢や便秘、胃もたれ、慢性疲労、不眠、生理痛、何となく不調、などの悩みを抱えていませんか?
もしグルテンフリーの食事にしてみてこれらの症状が改善されるのであれば、あなたの不調の原因はグルテンにあるのかもしれません。
効果が出るのはいつから?
効果がいつから出てくるのかは個人差がありますが、続けてみる目安としてはまずは2週間をおすすめします。
重要なのはストレスを感じないようにすることなので、無理はしないで下さいね。
効果が出てきたけどグルテンフリーの食事にストレスを感じるなら、精製加工された小麦粉を摂らないようにするだけでも効果はあります。
ただし、体質によってはグルテンフリーの効果が出ない場合もあります。
グルテンフリーにしたら効果が出るのはいつから?
先述した通り、効果がいつから出てくるのかは個人差がありますが、まずは2週間ほどしっかり続けてみると何かしらの効果を実感できるかもしれません。
ただし、肌や髪などは約1ヵ月周期、体の中の細胞は約3ヵ月周期で入れ替わると言われているため、しっかりと効果を得たいのであれば1~3ヵ月続けるのがおすすめです。
私も妊娠を希望していた際に、子宮内膜症の症状をどうにか自分で改善できないものかと模索してこのグルテンフリーにたどり着き、3ヵ月ほど実践した経験があります。
私の場合はグルテンフリーにするとともに乳製品も摂らないようにしていました。
いつから効果が出始めたのかは定かではありませんが、約3ヵ月間続けた結果、大きかった左卵巣嚢腫は正常な大きさにまで戻り、無事に妊娠、出産することができました。
そして意図していませんでしたが、パンや麺類、揚げ物などを避けたことで体重も3ヵ月で約3㎏落ちました。
もともと小さい頃からお米よりもパンの方が好きで、慢性的な不調などの自覚は特になかったのですが、この結果を見て初めて自分がグルテン過敏体質であったと知りました。
私のようにグルテン不耐症やグルテン過敏体質であることに気づいていない人はまだまだたくさんいると予想されています。
グルテンフリーにすると食べられなくなるものも多くなりますが、それをつらいと思うのではなく、効果がいつから出てくるのかを楽しみながらチャレンジして下さいね。
グルテンはもともと小麦に存在しているわけではない
それではまず初めにグルテンとは何なのかをおさらいしておきましょう。
グルテンとは小麦に含まれる「グリアジン」と「グルテニン」というタンパク質が水と一緒になることで作り出されるものです。
この性質は小麦特有のもので、もともと小麦に存在しているわけではなかったんですね。
じゃあ、グルテンフリーはこのグルテンが含まれているものを摂らないようにするっていうこと?
そうなんです。厳密にはグルテン含有穀物を摂らないようにすることをグルテンフリーと呼びます。
小麦から表皮と胚芽を取り除いて胚乳部分だけを粉にしたものを小麦粉と呼ぶのですが、グルテンの含有量によって、多い順に強力粉→中力粉→薄力粉と分けられます。
強力粉は硬質小麦、中力粉は中間質小麦、薄力粉は軟質小麦で、それぞれ違う小麦が原料なんだよ。
全粒粉も小麦が原料ですが、胚乳部分だけを使う小麦粉に対して小麦を丸ごと挽いて粉にしたものです。
グルテンは含まれていますがその含有量は小麦粉よりも少なく、食物繊維・ビタミン・ミネラル類が豊富に含まれています。
なぜグルテンは身体に悪いと言われているのか
グルテンは人の消化酵素では分解されにくいという特徴があり、腸の中にとどまってしまう可能性があります。
体を冷やしたり消化不良を起こしやすいから
パンやうどんなどの小麦を製粉加工して作られたものは、その過程でビタミンやミネラルなどの代謝に必要な栄養素が失われていきます。
私たちの体はもともと精製加工されたものを消化することは得意ではなく、加工度が高いほど体にとって不要な物質も多くなります。
その結果、消化されなかった食べ物などが腸の内壁にこびりつき、栄養の吸収を阻害したり、体を冷やしたり、代謝を低下させたりする原因となるのです。
グルテンは依存性が高いから
グルテンは体だけでなくうつやADHD(注意欠如・多動症)などの精神面にも影響を及ぼすことが分かってきています。
この元凶は、グルテンに含まれる「グリアドフィン」という物質です。
グリアドフィンは血中に入ると脳を興奮状態にするため、グルテンは依存性が高いと言われているのです。
血糖値を急上昇させるから
グルテンは砂糖よりも血糖値を上昇させると言われているのを知っていましたか?
製粉された小麦粉はお米に比べて粒が小さいため、吸収も早く、インスリンの分泌が過剰になり、体はその糖分を脂肪としてため込むようになります。
食べすぎるとメタボや肥満につながってしまう可能性があるんです。
精製小麦の大量摂取で死亡リスクが高まるから
精製された穀物からできた食品を大量に摂取すると、心血管系疾患や脳卒中、死亡のリスクが高くなるという研究報告がカナダのサイモンフレイザー大学から出されています。
精製小麦の食べ過ぎで死亡リスクがあがるっていってもたいした数字じゃないわよね?
1日あたり7サービング以上を16年間摂取すると、早期死亡のリスクは27%UP、心臓病のリスクは33%UP、脳卒中のリスクは47%も高くなると言うんです。
ちなみに、1サービングは1食分という意味で、食パンなら1枚を指します。
この研究で対象とされたのは精白パン、パスタ、シリアル、精製穀物を含むベーカリー製品、デザート、精製小麦粉で作られた商品です。
全粒穀物や白米を同じ量で摂取しても重大な健康への悪影響はなかったとされています。
死亡リスクがこんなに上がってしまうなんて怖すぎますよね。
この結果を見る限り、小麦やグルテンにアレルギーがない人も精製穀物食品の摂取はほどほどにして、大量摂取は避けるべきだと思いました。
美味しいものにはグルテンが含まれている!?
では、2週間のグルテンフリー生活を始めてみる前に、もう一度具体的には何を避けなければいけないのか確認しておきましょう。
パン、うどん、パスタ、そうめん、そば(10割そばはOK)、ピザ、ラーメン、餃子、お好み焼き、洋菓子類、カレーやシチューのルウ、醤油やソースなどの一部の調味料、麦茶や大麦などを含んだブレンド茶、ビール、ウィスキーなど
どれもこれも美味しそうなものばかりで、私たちの周りには小麦を含む食品がたくさんあり、完全に摂らないようにすることは簡単ではないかもしれません。
あれもこれも食べられない…と嘆くよりも、食べられるものに目を向けていく方が気持ちが楽になるのでおすすめです。
代表的なものだけを挙げてみましたが、ビールもNGだったんですね!
この他にも意外なものにグルテンが含まれている可能性があるので、原材料の表示を見る習慣をつけておきましょう。
グルテン含有穀物にはライ麦や大麦も含まれる!
グルテンは小麦独自のものって言ってたけど、ライ麦や大麦はグルテンフリーなの?
そうとも言えないんです。ライ麦や大麦には先述した通り、グルテンは含まれていません。
ただし、小麦アレルギーがあるならばライ麦や大麦にも注意が必要です。
グルテンによる身体への悪影響のほとんどは「グリアジン」によるものなんですが、麦系の穀物はタンパク質の構造が似ています。
大麦では「ホルデイン」、ライ麦では「セカリン」という成分がグリアジンの構造に似ているため、小麦・大麦・ライ麦をまとめてグルテン含有穀物と呼びます。
重度の小麦アレルギーなどがなく、健康や体質改善を目的としているならここまで厳しく避ける必要はないと思います。
しかし、小麦に対してアレルギーがある場合には大麦やライ麦にも反応してしまう場合があるので、十分に注意してください。
グルテンフリーを実践しているお友達もいるかもしれませんが、グルテンに対するアレルギーの強さにも個人差があります。
食べ物のプレゼントなどをする際には十分な注意が必要であることは覚えておきましょう。
日本にはグルテンフリーの記載基準はない
日本にはグルテンフリーの記載に関する明確な基準はないので、原材料表示を見て確認する必要があります。
ただし、米粉については平成29年3月からグルテン含有量が0.001%以下のものにたいして「ノングルテン」と表示することになりました。
グルテンフリーの定義については各国共通で小麦等1㎏につき0.002%以下であることとされています。
輸入品に関してはグルテンフリーのマークで判別することも可能です。
しかし、欧米諸国におけるグルテンフリー表示と日本における食品表示基準に基づくアレルギー表示とは基準が違うので要注意です。
欧米諸国のグルテンフリー表示の目的はセリアック病対策です。
日本でのアレルギー表示で義務付けられているものは、卵・乳・小麦・えび・かに・落花生・そばの7品目だけなので、小麦に関しては見つけやすいですね。
大麦やライ麦に関しては原材料を見て確認してください。
食品の表示を見たことがあればご存じかもしれませんが、日本では原材料の表示以外にもコンタミネーションとしての記載もされています。
コンタミネーションとはアレルゲンを含む製品と共通の設備で製造されているため混ざりこんでいる可能性があるという意味です。
セリアック病や小麦アレルギーがある場合には、このコンタミネーションも必ず見るようにしましょう。
輸入品などでアメリカの認証団体GFCOの認証を受けたものには、GFCPマークがついています。
GFCOはグルテンフリーの定義を0.001%以下としているため、このGFCPマークがついていればより安全と考えられます。
グルテンフリーの効果なしと感じる人がいるのはなぜ?
グルテンフリーに効果なしと感じる人がいる理由には2つ考えられます。
まず1つめはグルテンフリーのことをよく知らずに始めてしまった場合です。
なぜならグルテンフリーはダイエット方法ではないからなんです。
海外ではグルテンフリーダイエットという言葉で呼ばれますが、日本人にとっての「ダイエット」は減量として認識されてしまいがちですよね。
よく調べている方であればグルテンフリーダイエットが食事法の一つだということはすぐにわかると思いますが減量目的ではありません。
2つめはグルテンに関係する病気ではなかった場合です。
グルテンに関する病気には3つあり、①セリアック病②小麦アレルギー③グルテン不耐症です。
あなたがもしこの3つに当てはまるのであれば、グルテンフリーにすることで効果をしっかり実感できます。
しかし、当てはまらないのであれば効果なしと感じるかもしれませんね。
私のようにグルテン不耐症ということを自覚していない人はまだまだたくさんいると思われますがなぜなのでしょうか。
それは時間が経ってから症状が現れる遅発型のアレルギーだからなんです。
このグルテン不耐症なんですが、なんと日本人の7~8割が当てはまるかもしれないというのです。
症状は冒頭でも書いたように様々ですが、どれも一般的な体調不良と思われがちな症状だと思いませんでしたか?
このことからもグルテン不耐症がなかなか気づかれにくい病気だということがよく分かりますよね。
話を戻しますが、日本人に7~8割いるかもしれないとされている中で、効果なしと思ったあなたはグルテンに対する感受性が低いということになります。
つまり無理にグルテンフリーにする必要はないということなんです。
先述した通り、アレルギーが無くても精製穀物食品の食べすぎは体に良くありませんので、くれぐれも食べすぎには注意してくださいね。
グルテンフリーの効果はアトピーや花粉症にもある?
グルテンフリーの効果はアトピーや花粉症の方にもあるんです。
アトピー性皮膚炎や湿疹に対する食事療法の中にも小麦・乳製品・砂糖・カフェインをやめることが大事とされています。
花粉症はアレルギー症状の一種なのですが、アレルギー反応が出るのは体の免疫機構が低下しているからとも言われています。
その免疫機構に大きな影響を及ぼしているのが腸内環境です。
何度もお伝えしていますが、小麦は腸を荒らしてしまう代表的な食べ物です。
グルテンは私たち人間には消化しにくいため、未消化のまま腸へたどり着いて、腸に炎症を起こしてしまうことがあります。
腸に炎症が起きて腸粘膜に穴が開いてしまうことをリーキーガット症候群と呼ぶのですが、これがアトピーなどの皮膚疾患の一因となるんです。
リーキーガット症候群にまでなっていなくても腸が荒らされてしまうことでアトピーや花粉症まで引き起こしてしまうんですね。
私の家族にも花粉症が2人いるのですが、薬に頼らずグルテンフリーにすることで改善の効果が得られるのであれば試してみるしかありません。
グルテンフリーを1~3ヵ月続けていけば体質改善にもつながり、つらかった症状が改善されるかもしれません。
アトピーや花粉症の場合はストイックになりすぎるのではなく、1日1食だけでも小麦製品を抜いてみるくらいの気持ちで始めてみるといいかもしれませんね。
もしあなたやあなたの周りにアトピーや花粉症の方がいるようでしたら、ぜひグルテンフリーを2週間だけでも試して効果を実感してみて下さい。
まとめ
- グルテンフリーのお試しはまずは2週間、しっかり効果を得たいなら1~3ヵ月続けてみよう
- グルテンフリーを続けるうえで大切なのはストレスを感じないこと
- グルテンフリーにストレスを感じるなら精製小麦食品を減らしてみるだけでもOK
- 体質によっては効果が見られないこともある
- グルテンフリーとはグルテン含有穀物を摂らないようにすること
- グルテンは消化されにくく、依存性が高い
- グルテンに対するアレルギーがなくても精製小麦食品の大量摂取により死亡リスクが高くなる
- グルテン不耐症と気づいている人は少ないが、日本人の7~8割が当てはまる
- グルテンフリーはアトピーや花粉症の改善にも効果がある
グルテンフリーは必ずしも全ての人におすすめするものではないかもしれません。特に子供やお年寄りには注意が必要です。
まずはあなたが感じている不調がいつから出てきたのかを思い出してみましょう。
特にいつから出てきたのか原因がわからない場合にはグルテンフリーを試してみるといいかもしれません。
グルテンフリーを始めることができたら、今度はいつから効果が出てくるのかを毎日ワクワクしながら楽しんでくださいね。
この記事があなたのグルテンフリーに対する理解に役立てればと願っています。
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