中学校で学級旗を作る委員になったけれど、小学校でもやったことないし、デザインは苦手だし…。困った!
悩んでいるこうたろう君には信じてもらえないと思いますが、学級旗のデザインを決めたり制作したりするのは、コツさえわかれば難しくありません。
クラスメートと協力して、すてきな学級旗を作ってください!
もちろん経験がないのに、学級旗のデザインから完成までをまとめる役になったら、途方に暮れるのはよくわかります。
…という私は、小学校で先生をしていました。
学級活動の1つとして学級旗の作り方を子どもたちにしっかりと伝えたかったのですが、やらなくてはいけないことが多すぎて十分にできませんでした。
反省を込めてこの記事で、私がもっている学級旗デザインのコツや制作方法の知識をがっつり伝授しますね。
布に書いても綺麗に発色されるので、遠くからでも映えること間違いなし♪
せっかくの学級旗なので、布専用の絵の具で目立たせましょう!
たとえ肌についても水で洗い流せば簡単に落ちるので、汚れの心配は必要ありません。
学級旗のデザインは色とモチーフと言葉がポイント!
学級旗はクラスの団結を象徴するものなので、ぜひクラス全体の合意を重視してデザインを決めてくださいね。
とは言っても、クラスメート全員の意見をまとめて学級旗のデザインを決め、完成までたどり着くのはかなり大変なことです。
クラスには大勢の人が所属しているので、意見がまとまらないのは当然のことです。
そのため、あなたを中心として4、5人のプロジェクトチームを作って進める方法をおすすめします。
基本の進め方とデザインを決める手順は以下の通りです。
手順に沿って詳しく説明しますので、あなたがこれから作る学級旗をイメージしながら読んでくださいね。
コンセプトねぇ。学級旗は運動会のクラスシンボルとして使うんだよ。優勝を目指したいので、ぼくたちのやる気を表現したいな。
クラスの旗には目的や使い方にあった形やコンセプトを
形は学年や学校で決められている場合も多いですが、規定がないならば自由な発想で考えましょう。
学級旗は長方形でなくてもいいのです。横断幕や幟も魅力的ですよ。
私は学級旗を子どもたちと相談して、横断幕の形で作りましたよ。
そして運動会はもちろん、移動教室や卒業式などのイベントでは常に登場させました。
1年間学級のシンボルとして働いてボロボロになった学級旗は、印象深い思い出です。
横断幕は廊下に掲示しても見栄えがします。運動会で学級旗を持って入場するならば、長方形の旗より横断幕や幟の方が目立ちます。
ただし学級旗に描く絵にこだわるならば、やはり長方形は自由度が高くてデザインしやすいですね。
いずれにしても学級旗の形はデザインや使い方に大きく影響する要素ですから、よく考えて決定しましょう。
面白さを追求するか、かっこよくするかなどの方向性も最初の段階で話し合っておくと、デザインが決めやすいですよ。
テーマ色とモチーフを決める!言葉も入れてかっこよく
クラスカラーが決まっていれば、その色を基調とした学級旗を作りましょう。
特に決められていない場合も、あなたのクラスに合うイメージカラーを決めて学級旗を作るとデザインしやすいですよ。
また色と同時に入れる言葉やキャラクターもあると、かっこいい学級旗になります。
よく使われる赤、青、白、緑について候補となるモチーフや言葉を紹介しますね。
赤のクラスカラーでエネルギッシュな熱い心アピール!
赤にはエネルギッシュで活動的なイメージと、印象に残る強さがあります。
元気を与えたり力強く戦ったりすることを連想させる色ですね。
キャラクターや文字を組み合わせて、エネルギーあふれる学級旗のデザインを考えましょう。
赤の モチーフ例 |
|
赤の言葉例 |
|
青のクラスカラーで冷静さや静かに燃える力をアピール
青には冷静で静かな雰囲気と同時に、水や海につながる力強さも感じますね。
また空も連想できるので、大きく羽ばたいて発展するイメージにもつながります。
青色がもつクールさや力強さを活かして学級旗のデザインを決めてください。
-
青のモチーフ例 - 海
- 空
- 青竜
- 海や空に棲む生き物
- 空を飛ぶ飛行機
青の言葉例 - 飛竜乗雲(ひりゅうじょううん:英雄が時流に乗って勢いを得ること)
- 青嵐(せいらん:青葉のころに吹く強い風)
- 蒼炎(そうえん:高い温度で安定して燃える炎。冷静だが心は燃えている状態)
- 上昇気流
- 飛翔
- 飛躍
- 碧(へき:深い青色)
白のクラスカラーで無心に挑む純粋さをアピール!
純粋できれいなイメージがある白は、「無心」や「正々堂々」などの言葉につながりますね。
白色がもつ、けがれのないきれいなイメージを活かした学級旗のデザインを考えましょう。
地の色が白であることが多いので、周囲の色をどうデザインして白を強調するかが工夫のしどころですよ。
白のモチーフ例 |
|
白の言葉例 |
|
緑のクラスカラーで若さと団結力を強くアピール!
緑は若葉を連想させるので、若さや平和などにつながる色です。
木々の緑が代表する自然のイメージから、永遠や偉大さとも関わりが深いですね。
緑色がもつ若さのエネルギーを、あなたのクラスの雰囲気に合わせてデザインに使いましょう。
-
緑のモチーフ例 - ドラゴン
- 蛇
- 玄武(げんぶ:中国に伝わる霊獣で亀と蛇がもつれあった形をしている)
- 四つ葉のクローバー
- 地球
緑の言葉例 - 常緑
- 緑風
- 万緑
- 大樹
- 繁茂(はんも:木が生い茂る様子)
色にかかわらず使える言葉も有力候補がたくさん!
テーマカラーに関係なくても、クラスのやる気やまとまりを表す言葉を書くのもよいですよ。
例えば、「威風堂々」「風林火山」「一期一会」「獅子奮迅」「不撓不屈」「七転八起」「協力」「根性」…例を挙げれば切りがありません。
かっこよくてあなたのクラスにぴったりの言葉を選んでくださいね。
モチーフを中心に全体のデザインを固めよう!
適材適所でクラスメートの得意を活かして、全体のデザインを決めましょう。
クラスにはきっと絵が得意な人や字が上手な人がいるはずです。
その人には、ぜひ絵を描く力を存分に発揮してもらいましょう。
しかし、意外に重要なのは「こうしたらいいと思うよ。」「ねぇ、こっちの方がいいんじゃない?」と口だけで好き勝手なことを言う人です。
時には「絵も描けないのに、言うだけでうるさい。」と思うこともあります。
しかし自由に意見を言ってくれる人のお陰で、徐々にデザインが決まっていきます。邪険にしないで、受け入れてみましょう!
まとめ役であるあなたが、1人で学級旗を作るのではありません。あなたの仕事は、クラス全体が協力できるようにすることです。
クラスの力が結集するように、全員に協力を呼びかけましょう。
デザインが得意な人も見つからないし、協力してくれる人も少ないよ~!
嘆いているこうたろう君のために、次は簡単なデザインや学級旗の作成方法をお伝えしますよ!
学級旗デザインを中学生が簡単に決めて仕上げる秘策♪
みんなに協力を求めているけれども、なかなか上手くいかないよ。中学は部活も忙しいからね。
こうたろう君の苦労はとてもよくわかります。まとめ役のつらいところですね。
とにかく仕上げなくてはならないので、まとめ役の焦りはよくわかります。
この項では、時間をかけずに見ばえがよい学級旗の作り方を解説しますから安心してください。
確かに、みんなの気持ちが上手くまとまらない、時間が確保できないなど、学級旗制作は予想以上に暗礁に乗り上げることが多い作業です。
しかし引き受けたまとめ役を、ぜひやり遂げてください。
あなたがめげずに頑張る姿を見せれば、きっとクラスメートも協力してくれるようになりますよ。
手形やハンコを利用すれば簡単にみんなで作れる!
簡単に制作できるおすすめの方法は、クラス全員の手形を使った学級旗デザインです。
上の学級旗はパソコンで作りました。サンプルを示すだけで、クラス全員が共通のイメージをもてますよ。
「こういう学級旗にするから、1人1回ずつ手形を押してね。」と絵の具を出しておけばよいのです。
中学生ならば30分もかからずに完成すると思います。自分の手形に名前を書いてもいいですね。
時間をかけずに、しかも全員がかかわって作った学級旗になります。
中央の文字を入れるところは最初に書いておくか、紙などを貼ってスペースを確保しておきましょう。
そうしないと、ど真ん中に手形を押してしまう人が必ずいるので気をつけてくださいね。
少しアレンジを加えて、手形を葉に見立ててデザインすることもできます。
最初に木の枝を描いておくだけでできますから、簡単に完成しますよ。
クラスメートの協力が得られなければ、大きなハンコを作ってペタペタ押すだけでも学級旗ができます。ハンコは段ボールなどを使って作ると手軽にできますよ。
また、前の項で紹介したモチーフの中ですぐ描けそうなものと言葉を合わせただけでも、立派な学級旗になります。
例えば、「炎」の絵に「情熱」と入れて完成というのはいかがでしょうか。
プロジェクターを使えば絵が苦手でも芸術家になれる
インターネットで検索すれば、かっこいいデザインはたくさん見つかります。
プロジェクターを使えば、見つけたデザインを組み合わせてオリジナルの学級旗が簡単に作れます。
絵が苦手な僕でもかっこいいデザインが描けるということ?無理だと思うな。
あきらめるのは早すぎます!プロジェクターを使って、学級旗にかっこいいデザインを描く方法を説明しますよ。
電子黒板が使われるようになってきて、中学校でプロジェクターを使う機会は減っています。
しかしきっと、学校の倉庫のどこかにプロジェクターはあるはずですから、先生に聞いてみてください。
布を壁に貼ってプロジェクターでデザイン画を投影します。それをなぞれば下書きが簡単にできますよ。
元に使ったデザインを見ながら色を塗れば完成します。あまりにも上手すぎて「この絵は誰が描いたの?」と話題になること間違いなしです!
プロジェクターを使えば、絵だけでなくかっこいい文字を書けます。レタリング(※)の技術なしで凝った文字がデザインできるので、ぜひ試してくださいね。
※レタリング:文字を図案化すること
学級旗デザイン注目されるのは面白い絵やかっこよさ♪
時間と労力をかけて作る学級旗、できればたくさんの人の注目を浴びて賞賛してもらいたいですよね。
面白いデザインを使ったりかっこいい学級旗を制作したりすると、見る人に「これはすごい!頑張ってクラスの意見をまとめたね。」と思ってもらえますよ。
面白いデザインは身近な材料から取材する
この記事では著作権の問題が気になるのであえて触れませんでしたが、みんなに馴染みがあるキャラクターをモチーフにすると、面白いと感じてもらえますよ。
必ずしも強そうだったり正義の味方だったりする必要はありません。楽しいクラスの雰囲気が伝わるキャラクターを上手に使いましょう。
キャラクターと並べると怒られてしまうかもしれませんが、担任の先生をモチーフにした似顔絵を使うのもおすすめです。
きっと担任の先生は怒ったふりをしながらも、内心喜んで学級旗を歓迎してくれるはずですよ。
他にも、あなたの身近なものは何でもデザインに使えます。例えばお菓子のパッケージ、ゲームのキャラクターはいかがですか。
思い切って幼稚園児が好きな番組や絵本からキャラクターを選んでも、面白い学級旗のデザインになりますよ。
よし、僕のクラスは面白いデザインにしよう!うまくできそうな気がしてきたぞ。
かっこいいデザインは組み合わせて!絵の描き手を探せ
デザインのヒントは、検索しまくればピンとくるものに出合えるはずです。検索は誰にでもできますよ!
いくつかのデザインを組み合わせることをおすすめします。
そしてかっこいい学級旗を目指すならば、絵が上手な人の協力があるといいですね。
クラスに必ず、中学生とは思えないくらいすばらしい絵を描ける人がいるはずです。
私が担任した小学6年生女の子は、プロ級の漫画を描いて密かにネットで販売していました。
しかしそのことを知っているクラスメートは、ほとんどいなかったのです。
彼女の友達が上手にエスコートしてくれて、最後には卒業アルバムのクラスページにすばらしい絵を描いてくれました。
人脈を使って、絵を描ける人を探しましょう。絵を描ける人が協力してくれれば千人力です。
しかしその人に任せっきりにしないで、みんなで盛りたてるようにしましょうね。
学級旗はプロジェクトチームで土台を考えても、制作はできるだけ大勢で、わいわいがやがややりながら取り組むのが理想です。
時には口論が起こるくらいの方が、あなたのクラスにふさわしい価値ある学級旗ができますよ!
布に書いても綺麗に発色されるので、遠くからでも映えること間違いなし♪
せっかくの学級旗なので、布専用の絵の具で目立たせましょう!
たとえ肌についても水で洗い流せば簡単に落ちるので、汚れの心配は必要ありません。
まとめ
- 学級旗のデザインを決めたり制作したりするのは、コツさえわかれば難しくない
- 学級旗はクラスの団結を象徴するものなので、クラス全体の合意を重視してデザインを決めよう
- 形の規定がないならば横断幕や幟など、自由な発想で考えよう
- あなたのクラスに合うイメージカラーを決めて学級旗を作るとデザインしやすい
- 適材適所でクラスメートの得意を活かして全体のデザインを決めよう
- クラス全員の手形を使ったりプロジェクターを利用したりすると簡単に制作できる
- みんなに馴染みがあるキャラクターや担任の先生をモチーフにすると、面白い学級旗ができる
- デザインのヒントは、検索しまくれば出合えるはず
クラスメートの気持ちをまとめて、学級旗を作る見通しがもてたと思います。
みんなの力を合わせて、あなたのクラスの雰囲気に合った納得のいく学級旗を作ってくださいね。
学級旗が完成するころには、クラスの団結力もまとめ役になったあなたのリーダー力も1段階アップしているはずですから、全力投球で取り組んでくださいね。
布に書いても綺麗に発色されるので、遠くからでも映えること間違いなし♪
せっかくの学級旗なので、布専用の絵の具で目立たせましょう!
たとえ肌についても水で洗い流せば簡単に落ちるので、汚れの心配は必要ありません。
コメント