最近コンタクトがよくずれるのよね〜と言っているあなた!
あなたは自分の目のbc(ベースカーブ)が何mmか知っていますか?コンタクトがずれて困っているなら、bcが目に合っていない可能性があります。
私は若い頃に使っていたカラーコンタクトでよくずれることがあったのですが、眼科医療機関で調べてもらったところ、まさにbcが合っていないことが原因でした!!
bcが合っていないコンタクトを使い続けると、よくずれる、目やにが出る、ドライアイになる、酸素不足で眼障害になるなど、さまざまなトラブルを引き起こしかねません。
「コンタクトが最近よくずれるけどそのうち治るでしょ!」の考えは今すぐやめて、悪化してしまう前にぜひ眼科医療機関を受診するようにしましょう。
コンタクトがずれるのはbcが合っていない事が原因!?
bc(ベースカーブ)とはコンタクトレンズのカーブの曲がり具合を示す数値で、mm(ミリメートル)で表します。
コンタクトがずれて困っているなら、bcが目に合っていない可能性があります。
コンタクトレンズは大きく分けるとハードタイプとソフトタイプの2種類です。
さらにソフトタイプには通常のソフトコンタクトレンズの他に、2週間や1ヶ月ごとに定期交換するタイプ、1日使い捨てタイプ、カラーコンタクトレンズなどがあります。
使い捨てコンタクトの主流はbc8.3〜9.0mm、日本人の平均は8.6〜8.7mmと言われています。
カラーコンタクトの場合も基本的には8.3〜8.9mmまでありますが、日本人の平均に合わせた8.6〜8.7mmのものが主流となっているようです。
bcが大きいとカーブはゆるやかで、小さいとカーブはきついということだよ!
メーカーやレンズのタイプごとに取り扱っているbcのサイズも異なるので、新たにコンタクトを選ぶ際には気を付けないといけません。
コンタクトを初めて購入する場合、本来であれば眼科医療機関で度数やbc(ベースカーブ)を測定します。
それを元に実際に装用して、医師がフィッティングの具合を診て総合判断で決めていきます。
2回目以降の購入で初回と同じコンタクトにする場合は、ずれる、目に異常を感じる、などが無ければ処方せんの有効期限が切れるまで同じものを購入することができます。
ネットで安いコンタクトを見つけたんだけど買っても大丈夫かしら?
いつも使っているものと全く同じであることを確認してからであれば大丈夫です。しかし、いつもと違うメーカーのものにする場合は細心の注意が必要です。
格安で欲しい度数のものがあった!と飛びついていつもと違うメーカーのコンタクトを購入したらよくずれるようになってしまった、なんてことがよくあるんです。
特にカラーコンタクトの場合は、bcの確認をせずにカラーやデザイン、安さなどを重視してしまうことが多く、目の不調を招いてしまうことが少なくありません。
ソフトコンタクトレンズの場合は素材が柔らかく、目のカーブに合わせてある程度柔軟にフィットするようにできています。
そのため、bcが±0.2mm以内の違いであれば違和感や装用感の大きな影響は無いとされていて、各メーカーが出しているbcの種類も少なめに設定されています。
それに対し、ハードコンタクトレンズの場合は素材が硬く、bcが合っていなかった場合は角膜にキズがついてしまう可能性が高くなるため、bcの種類は豊富に揃えられています。
以下に有名メーカーのワンデー(1日使い切りタイプ)のbc取り扱いサイズをまとめてみました。(ソフトコンタクトレンズのみ)
ジョンソン&ジョンソン | ワンデーアキュビュー | bc9.0のみ |
ジョンソン&ジョンソン | ワンデーアキュビューモイスト | bc8.5、9.0 |
ジョンソン&ジョンソン | ワンデーアキュビュートゥルーアイ | bc8.5、9.0 |
ジョンソン&ジョンソン | ワンデーアキュビューオアシス | bc8.5、9.0 |
ジョンソン&ジョンソン | ワンデーアキュビューディファインモイスト | bc8.5のみ |
ボシュロム | メダリストワンデープラス | bc8.6のみ |
ボシュロム | バイオトゥルーワンデー | bc8.6のみ |
メニコン | メニコンワンデー | bc8.6のみ |
シード | ワンデーファインUV | bc8.7のみ |
シード | ワンデーピュアウルオイプラス | bc8.8のみ |
シード | ワンデーピュアウルオイプラスランシヨウ | bc8.8のみ |
アルコン | アイコフレワンデーUV | bc8.7のみ |
アルコン | ヒロインメイクワンデーUV | bc8.7のみ |
どのメーカーも1つの種類に1~2サイズしかないことが分かりました。
私が使っているのはワンデーアキュビューモイストの9.0ですが、bcのサイズを見る限りやはりジョンソン&ジョンソンのシリーズが私には合っているようです。
bcが合わないコンタクトを使い続けるとどうなるの?
コンタクトは角膜(黒目)にピッタリと密着しているのではなく、涙の上に浮いている状態が正常です。bcが合っていると、涙の循環がスムーズにできます。
しかし、bcが合っていないコンタクトを使い続けると、コンタクトがずれる、ドライアイになる、角膜内皮障害になる、などの問題が起こります。
さらに、目にキズが付いてしまうと視力の低下や、最悪の場合は角膜潰瘍になったり失明する可能性もあるんです!
コンタクトのbcが合っているのか知りたい、コンタクトのメーカーや種類を変えてみたい、と思ったらまずは眼科医療機関での受診をおすすめします。
それではbcが小さい場合と大きい場合に起きる症状をそれぞれ見ていきましょう。
bcが自分の目のカーブよりも小さい場合
ゴミが入っているわけでもないのに、ゴロゴロして不快な感じになっている場合はbcが小さい可能性があるかもしれません。
bcが自分の目のカーブよりも小さい(きつい)と、目を締め付けてしまいコンタクトレンズのふちが目に当たることで、涙を分泌する部分がふさがれてしまいます。
それにより、涙が角膜(黒目)に届かなくなり、ドライアイになってしまう可能性があるのです。
また、酸素も角膜(黒目)に行き届かなくなり、酸素不足になって角膜が濁ってしまう「角膜内皮障害」になってしまう可能性もあります。
コンタクトレンズの動きが小さくなって目を圧迫してしまうことで、充血や張り付くような痛みの原因にもなります。
ゴロゴロするため、ゴミが入っているのかな?と思ってついつけ直したくなるかもしれません。
しかし、不衛生な手で何回もつけ直してしまうと、目に細菌が入って炎症を起こしやすくなり、充血したりドライアイになったりもするので要注意です。
まさに私が若い頃に使っていたカラーコンタクトはこれでした!
私の場合は眼科医療機関で定期的に検査をしていて、その同じ場所で購入をしていました。
しかし、bcが合っていないカラーコンタクトを処方され、ずれる、充血する、乾くなどの症状が出てしまったのです。
症状が出てからしばらくしても改善しなかったため、再度同じ眼科医療機関を受診したところ「このカラーコンタクトはあなたの目のカーブと合っていないですね」とのこと。
なんで?きちんと眼科医療機関で検査もして購入していたのにー!!
カラーコンタクトを最初に購入した時の担当者がハズレだったと思うしかありません。
私自身にも自分の目のカーブの認識が無かったために起こってしまった問題かもしれません。
その後、私のbcに合うカラーコンタクトをその同じ眼科医療機関で探しましたが、なんと!私のbcに合うカラーコンタクトはそこには無かったのです!!
先述しましたが、日本人のbcの平均は8.6〜8.7mmであり、カラーコンタクトもこのサイズがほとんどを占めています。
私のbcは9.0mmだったため0.2mm以上も違うコンタクトレンズで合うわけがありませんよね。
ちなみに、それ以来私はあの目の不快感が忘れられず、カラーコンタクトを使うのは一切やめてしまいました・・・。
ハードコンタクトレンズの場合は角膜にキズが付き、ひどくなると角膜潰瘍になってしまうこともあるので特に要注意です。
bcが自分の目のカーブよりも大きい場合
bcが自分の目のカーブよりも大きい(ゆるい)と、目の中で大きく動いてしまいます。
圧迫感は減りますが、大きく動いて外れやすくなるため、慌てて不衛生な手で付け直したりすると、目にバイ菌が入ってしまう恐れがあります。
また、ずれやすいと、痒みが出ることも多く、こすってしまうことで目の奥にずれる原因にもなります。
目の裏側に行ってしまうことは目の構造上ありませんが、まぶたの裏に入ってしまうことはあるため、自分で見つけられない場合は眼科医療機関を受診してみて下さい。
コンタクトのずれる方向が上になったら要注意!
目やにや痒みがあってコンタクトのずれる方向が上になっていたら、巨大乳頭結膜炎にかかっているかもしれません。
これはアレルギー性結膜炎の一種で主な症状はコンタクトレンズがずれる、くもる、かすむ、痒み、充血、目やにが増えるなどです。
特に上にずれやすく、まばたきをする度にずれる場合は要注意です。
目の状態としては上まぶたの裏側に大きなブツブツ(乳頭と呼ばれる白色の石垣状の隆起)ができて炎症を起こしています。
1日使い捨てタイプのソフトコンタクトレンズを使用している場合には起こりにくく、洗浄が必要なコンタクトを使用している場合に起こりやすいとされています。
レンズの素材が合わなかったという場合もありますが、多くは洗浄不足による汚れが大きな原因となっています。
衛生面から考えると1日使い捨てタイプのコンタクトのほうが洗浄の手間も省けるし、目には良さそうね!
これを治療しないで放置すると、まばたきをする度にコンタクトレンズが上下にずれるため、角膜炎も併発してしまいます。
また、粘稠性の高い白っぽい目やにが大量に出てくることも症状の一つで、放置し続けると角膜炎が悪化して視力が低下し、充血して痛みを伴います。
このように上にずれる症状が頻繁に出てきた場合は直ちにコンタクトの使用を中止して、眼科医療機関を受診するようにしましょう。
コンタクトがずれるのを防ぐ対処法はある?
<1.まずは正しいbc(ベースカーブ)を知ること>
これはコンタクトを購入する前にできる対処法です。眼科医療機関で検査をして、目の形状を測定してもらいましょう。
bcが合っていないと、使っているときにずれるなどの違和感だけでなく、目の病気を引き起こすこともあるので、定期検診は必ず受けることをおすすめします。
<2.コンタクトを清潔にキープすること>
コンタクトがずれる時には、コンタクトに触れる前にしっかりと手を洗いましょう。
そして専用の洗浄液や保存液を使って、正しい洗浄・保管をしてください。
水道水の使用はハードコンタクトレンズであれば大丈夫ですが、ソフトコンタクトレンズの場合はNGです。
<3.コンタクトは正しく装着すること>
表裏を間違えないようにすることはもちろんですが、左右のコンタクトが異なる場合は要注意です。
装着した後は何回かまばたきをしてコンタクトを目になじませるようにしてみましょう。
<4.目の乾燥を防ぐこと>
コンタクトの使用はなるべく長時間にならないように気を付けましょう。
まばたきを多くしてみたり、定期的に目薬をさすことでも乾燥を防ぐことでずれる前に対処ができます。
乾燥が原因でコンタクトが目に張り付いてしまった場合、無理に引っ張るのは角膜にキズがついてしまう恐れがあるためNGです。
コンタクトの上から使ってよい点眼薬を使用して潤わせてから外すように対処しましょう。
まとめ
- 日本人のbcの平均は8.6〜8.7mm
- メーカーやレンズのタイプごとに取り扱っているbcのサイズも異なるので、新たにコンタクトを選ぶ際には注意する
- ソフトコンタクトレンズはbcが±0.2mm以内の違いであれば、ずれることや違和感、装用感の大きな影響は無いとされているためbcのラインナップが少ない
- ハードコンタクトレンズは素材が硬く、bcが合っていなかった場合は角膜にキズがついてしまう可能性が高くなるため、bcのラインナップは豊富
- 目にキズが付いてしまうと視力の低下や、最悪の場合は失明する可能性もある
- コンタクトを購入する前に正しいbcを知ることでコンタクトがずれるのを防げる
- 定期的に目薬をさして乾燥を防ぐことでコンタクトがずれるのを防げる
装用感はbcだけの問題ではありません。レンズの素材、硬さ、厚み、直径などが合わさって決まるものです。
もし、bcが近い数値のコンタクトをしようしているのに違和感があるという場合は、bc以外が原因かもしれません。
つけ直しても違和感があるようでしたら、使用を直ちに中止して眼科医療機関を受診するようにしましょう。
あなたにぴったりのコンタクトが見つかりますように♪
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